タブレットの先にみえるもの

アップルの新しいタブレット端末iPad miniと

AmazonのKindle Fire HDは、どちらが買いか、

割と悩むところである。

現在、私が使っているのはiPad。

そもそもiPhoneでなくiPadにしたのは、やはり年のせい。

目がついてゆかない。

iPhoneは、とにかく私には小さすぎた。

で、タブレットという選択。

中高年に、iPadは優しい。

ディスプレイが大きい上に、タッチするだけで拡大縮小が自在。

ある意味、ノートパソコンより便利なこともある。

Android系のものより感覚的に覚えられるので、

やはりアップルは良いなと。

しかし、iPadを常に持ち歩いている私にとって、

如何せんまだこのiPadは重いと思っていた。

だって、ずっしりくるもんね。

で、先の新製品のふたつが、

私の次期買い換え候補となった。

幾つかチェックしてみたが、現在値では、

意外にもKindleがやや優勢。

決め手は、やはり価格となる。

KindleとiPad miniとの価格差は1万円以上。

ブックリーダーのKindle Paperwhiteに至っては、

8,480円という値付けがなされているから、

その安さに驚く。

こうして比較していみると、

AmazonがリリースしたKindleシリーズは、

とにかく安価。

聞く所によると、AmazonはこのKindleシリーズを、

ほぼ儲けなしの値付けをしている、とのこと。

ちょっと不思議でしょ?

儲け抜き、というところが。

では、一体Amazonは何を考えているのかだが、

Amazonだけでなく、今後こうしたデバイス群は間違いなく広がるので、

価格競争はさらに激しくなると思う。

その先手を打ちたいのがAmazonなのだ。

Amazonの狙いは、或る意味、革命的なものを狙っている。

その気配は常々語られていたことだが、Amazonは満を持して

Kindleストアをオープンした。

もちろん狙いは電子書籍。

その裾野を広げるためのKindleなのである。

Kindleが何故そこまで安価なのかが理解できるだろう。

要はインフラの拡大に躍起になっているということ。

後はKindleストアでじっくり電子書籍を売り、

収益に加速をつけたいという思惑がみえる。

繰り返すが、

設備投資を後に回収すると考えるAmazonは、

この際、儲けは後にまわして、

デバイスを一気に拡散させたいと考えている。

これが大きな目的のひとつ。

で、他何が革命的なのかといえば、

Amazonのこうした動きは、

日本の出版業界を一変させるパワーをも秘めて

ということである。

いうまでもなく、日本の出版業界は、

さまざまな規制や仕組みで固められている。

ここは、関係者以外誰も口を出せない鉄壁の流通組織なので、

この流れを変えられるものは、

いまだいないに等しい。

が、Amazonはこの構造をも変革させようとしている。

その影響は制作現場にもあらわれるだろうし、

当然、書籍のコストや流れも変える。

勿論、作者の顔ぶれや印税などの配分も変わるし、

そもそも取り次ぎや出版社の状況や立場も大きく変化する。

要は、本を取り巻くすべての状況が変わると言っても過言ではない。

要は、Amazonがその先人を切るという、

ある意味、革命なのではないだろうか。

その先兵が、電子書籍リーダーなのであり、

KindleでありKindleストアなのだ。

たかがタブレットだが、

その背景を考えると、

されどタブレット…なのだ。

eブックメデイアの進化

電子書籍が広まっているが、世間の反応はさまざまだ。

制作コストが低いので、当然売価も低く抑えられている。

他、かさばらない等、良い反応もあるが、

当然ネガティブな評価も多い。

曰く、やはり本は紙に限るというアナログ派の意見が、

多勢を占める。

電子書籍の軽々しさに較べれば、実体も重さもリアルな書籍は、

やはり権威もありそうだ。

今後、大事な本は書籍で、ちょいと読む本はeブックで。

こういう人たちが増えている。

弊社も電子書籍関係企業とのアライアンスがあるが、

それによると、クラウド上に本棚を設置し、

好きなときに好きな本をダウンロードして読む。

そんな感覚。

で、本棚のアイコンもいろいろデザインできるが、

やはりクラッシックなデザインを好む傾向がある。

これも振り幅の大きさを物語っている。

で、弊社が推し進めたいのは、企業パンフレットとか、

改訂が頻繁に起きるマニュアル類をターゲットにしている。

これらの印刷コストや改訂コストを考えると、

印刷会社様には悪いが、費用が掛かり過ぎ。

こうした分野で、電子書籍は威力を発揮する。

版権の絡んだものとか、著名なものは扱わない。

要は棲み分ければ良いというのが、弊社の姿勢だ。

デバイスは、ほぼなんでもOK。

いろいろなチョイスに応じますが、

御社でもひとつ検討しません?